ガソリン車は本当になくなるのか?

 ガソリンや軽油を燃料とするエンジン車を廃止する動きが、世界中で突然活発化してきました。これまで自動車に関わる環境保全の手段では、温室効果ガスの排出規制や税制や補助金の供出による電気自動車(EV)の普及促進が中心でした。今回の動きは一線を画する踏み込んだ施策であり、大きな潮流へと発展する可能性が出てきています。

 電気自動車は、エンジン車とは全く異なる技術体系と業界構造でのクルマづくりが求められます。機械部品に代わって電気・電子部品の存在感が大きくなり、電気・電子業界に新たなビジネスチャンスが生まれることは確実です。日経テクノロジーオンラインのコラム、テクノ大喜利では、エンジン車廃止の潮流から電気・電子業界に生まれる商機について議論しました。

図 二酸化炭素排出量の比較(Well to Wheel)
出典:財団法人 日本自動車研究所『総合効率とGHG排出の分析報告書』(平成23年3月)、および安井至「作り方で変わる水素の環境性、CO2の大幅削減はまだ遠い」(Wedge January 2015)を基に微細加工研究所の湯之上隆氏が作成