東芝はどこで、どのように光るのだろうか

 東芝が、2月14日に発表する予定だった決算発表を1カ月延期すると発表しました。その代わりとして発表された今後の見通しの中で、同社の稼ぎ頭で、明るい未来が描ける数少ない事業であるメモリー事業を手放すことを検討することが分かりました。これは、かなり深刻な状況にあることを意味しています。

 

 かつて世界一のシェアに立ったことのある同社の半導体事業は、社内でも別格の扱いだと聞いたことがあります。人事面の評価でも極めて厚遇されていたといいます。日本の半導体産業の「輝ける星」でしたが、同社の中でも「輝ける星」だったのです。近年の同社は、不祥事続きでした。しかし、メモリー事業は歴史的な好況の中にいますから、仮に完全売却するのならば、メモリー事業にいる人にとって、また社会にとっても善行であると思います。

 

 私は、既に東芝ではSlow Deathのスキームが動いていると思っています。できるだけ時間を稼いで、その間できるだけ多くの社員を外に逃がし、関係会社の調整を進めるスキームです。とてもさみしいです。