春の展示会シーズンが終わって

 仕事柄、さまざまな展示会に伺う機会が多くあります。4月、5月は、東京都内で多くの展示会が開催されており、毎週、何らかのイベントに参加しています。技術者として、雑誌記者として、コンサルタントとして、立場は変われど約四半世紀にわたって技術系の展示会を見続けてきました。

 

  最近、盛り上がっている展示会と寂れている展示会に二極化しているような気がします。一言で言えば、テーマが雑多な展示会は盛り上がり、特定の分野に特化した専門性の高い展示会は寂れてきているのです。

 

 

 一昔前は、出展者は顧客セグメントが明確だったため、専門性の高い展示会を好んでいました。しかし、近年は、どのような業種に潜在的な顧客がいるのか定かではない状態になり、雑多な分野の人たちが集まる展示会を選んで出展する企業が増えています。顧客を探すだけではなく、共同でビジネスを行うパートナー探しにも、その方が都合がいいようです。

 

 IoT関連や人工知能関連といった今流行の技術や製品では、金融・医療・農業・流通など、応用分野が雑多であるため、その傾向が顕著です。