非ノイマン型時代の幕開けか

 インテルによるアルテラの買収が決まりました。167億米ドルという買収金額は、インテルにとって過去最大規模なんだそうです。3月に買収が噂に上って、そして一度破談になって、再度の交渉で合意にこぎ着けたようです。アルテラの主要株主の後押しがあったという報道もありましたが、今回の一件では、インテルの並々ならぬ意欲と覚悟と渇望を感じました。弊社では、「Intel社がAltera社の買収に必死だったわけ」という解説記事を、日経テクノロジーオンラインに投稿しました。よかったら読んでください。


 さて、FPGAというマイクロプロセッサーとは異質のプログラマブルデバイスを手中にしたインテルは、コンピューティングの世界をどのような方向に向けて動かしていくのでしょうか。これまでの同社は、科学計算も、税金の計算も、動画編集も、ネットの閲覧も、みんなマイクロプロセッサーで処理するという、いわば「マイクロプロセッサー原理主義」を採ってきました。そのインテルが、初めてプロセッサー以外のデバイス、しかも非ノイマン型のデバイスを心底欲しがったのです。そこに至った背景に想いを巡らせると、何か大きな変化が起こる予感がします。