山道よりだんご

 皆さんはゴールデンウィーク、どこかにお出かけになったでしょうか?


 私は、実家がある静岡県の浜松市に帰省しました。毎年この時期に「浜松まつり」という大きな祭りがあり、普段は散り散りの親類が集まるのです。


 今年は帰省しただけではなく、ちょっと足を伸ばして、近隣の袋井市にある法多山 尊永寺という、地元では結構有名なお寺に行きました。子供の時には、数年に一度、初詣に行っていたのですが、上京してからまったく訪れていませんでした。自然に囲まれた山寺で、天気にも恵まれ、新緑に染まった参道を娘と一緒にハイキング気分で登って、お参りをしてきました。

 実はこのお寺に来たのは、お参りだけが目的ではありません。ここには、「厄除けだんご」という一説では日本一おいしいのではないかといわれている名物だんごがあるのです。子供の頃、初詣に連れて行かれても、長蛇の列で飽き飽きしていたのですが、このだんごだけが楽しみでついて行った記憶があります。

 

 このだんご、長期保存ができないため、このお寺に行かないと食べられない超貴重品なのです。他のだんごとは違うやわらかさで、何が違うのか独特の食感。また形も独特で、細長いだんごに短い串が刺さっていて、これが5本一組になっています。まさに唯一無二のだんごです。

 

 約30年ぶりに食べた厄除けだんごは、あの頃のまま。とてもおいしくいただきました。でも、お寺自体もとてもキレイで、ここの良さはだんごだけではないと感じるようになったのは、成長したのか、年を取ったのか。階段も、前より急になっていたような。