インテルがアルテラを買収するという報道が出ています。確かに、今のインテルの状況と、FPGAの勢いを考えるとそのようなことが起きても何の不思議もありませんね。アルテラの時価総額は1兆3000億円とのことですが、半導体工場の投資額とその効果と比較すると、アルテラを買収する方が、ずっと効果的なお金の使い方のような気もします。
インテルとアルテラは、現状で完全補完の関係にあります。
インテルにとってのメリットは大きく3つ。ビッグデータを使い倒す時代の到来を前にして、データセンター用のチップ事業に未来が開けること。参入しようとしては撥ね付けられてきた組み込みプロセッサー事業に本格参入できること。ファウンドリー事業でまず一定量製造できるチップを確保できることです。
アルテラにとってのメリットは、急激に応用と存在感が増しているFPGAを、大量生産し、ニーズに見合った供給体制を構築できることです。Mooreの法則が疲弊し、マイコンやマイクロプロセッサーの高性能化が期待薄になって、FPGAに対する期待が相対的に高まっています。突然主役に躍り出てしまった感さえあります。ビジネスチャンスを生かすためには、極めて大きな需要に応えるための強靭な体力が必要になります。
まだ、交渉中との報道なので、今後どのようになるのか余談を許しませんが、インテルとアルテラが一緒になった姿を見てみたいような、見たくないような。特にアルテラの方々は、これまで市場開拓に力を尽くしていた姿を見ていたので、私としては、独立した状態で大きくなる様子を見たい気持ちが優っているかな。
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